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はなとぶんの時間

【ふたりといた時間】第38話:初めて聞いた声

玄関のドアを開けた瞬間、私は靴を脱ぐ間もなく、はなのもとへ向かっていた。こたつの隅。奥まった、誰の手も届きにくいその場所に、はなはぐったりとスフィンクス座りしていた。まるで、そこだけ空気の流れが止まっているように——静かに、ただそこにいた。...
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【ふたりといた時間】第37話:小さくて大きな”ありがとう”

私が仕事へ行った後。はなは早々に、亜希子さんからステロイド点滴を打ってもらう。時期、はなの呼吸は落ち着きを取り戻した。心配だった。毎日、ステロイド点滴を受けると、身体が慣れ効かなくなる事が心配だったがそんな心配はいらない様だ。何より、はなは...
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【ふたりといた時間】第36話:はなが見つめていた朝

🟥第4章:旅立ち、そして希望(36〜48話)まだ、朝の空気が冷たい時間だった。私は目をこすりながら、いつものようにこたつの中をのぞいた。『はな…?』最近のはなは、いつもこたつで丸くなっているはずだった。だけど、その姿が、そこにはなかった。部...
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【ふたりといた時間】第35話:ふたりの目が合った夜

こたつの中から、かすかに聞こえる寝息。ふたりの丸い背中が、寄り添うように並んでいる。いつの間にか、寝る場所は3人一緒になっていた。はなが好きな猫用のソファは、こたつの中に入れてある。いつも愛用していたひざ掛けも、そっと敷いた。夜、はながトイ...